怠惰な人間は死んでゆく

弁護士、経営コンサルタント、税理士など、世の中には色々な専門家たちがいる。

彼らは、彼らしか知りえない知識、やり方で我々の課題を解決していく。そしてその過程でお金をもらい、それを生活の足しに使い、自分への再投資に使う。逆に自分への再投資を怠る人は、どんどん競争力を失っていき、やがて仕事を他に取られる。    例えばSAPというERPパッケージを扱っているITコンサルタントを例に挙げよう。  ひと昔前まで、ERPといえばSAPであり、SAPの中のロジスティクスであれ会計であれ一つの専門分野をもっている人は大いに重宝された。それこそ購買、製造、販売まで一気通貫した最適化プロセスを提言できるのみならず、企業に実装できるSCMのプロフェッショナルとして優遇されていた。

しかし時代は変わるのである。                         現在国内にSAPコンサルタントは8千人おり、ほとんどの大企業はSAPを導入済みである。この成熟化した市場で、いかにコンサルタントとして自分の価値を出すか、苦闘している人も少なくなくない。                          

                             

このようにして人間、そしてお金は巡りに巡り、それを得るにふさわしくない人から、それを得るに値する人の懐へと流れていく。

つまり、いくら優秀な人間でも、努力を怠ると、淘汰されるのである。

 

サラリーマンも例外ではない。

 

しかしサラリーマンは企業に属している分、この危機感が希薄な人が多いのではないだろうか。ルーティン化された日々の中で、与えられた作業さえこなしていれば、よいと思っているからかもしれない。僕の昔(前職のSier)の同期たちもそうだったし、僕もそうだった。

 

しかし、残念ながら今の僕は違う。もうそんな能天気な気持ちは持っていない。

 

なぜなら、いま圧倒的に恵まれていない環境にいるから。             事業が固まっていないが故に定期的に作業を与えてくれる人はおらず、そして組織の行く末もつかめない中、当然ルーティン化された作業もない。            もう少し詳しく書くと、事業の行く末は法規制によるところが大きく、更に規制をする側も試行錯誤しているのである。

 

このような時流のもと、事業環境下で僕がサラリーマン的スタンスをとったらどうなるか。日々に安住していたらどうなるか。

 

腐っていくのである。